
さいたま市長選挙2025は、現職の清水勇人が当選しました。二着と三着が排外主義者(外国人排斥を訴える政治家)です。五着は共産党が擁立した元市議会議員。四着の小袋成彬は都市空間の再設計を主軸とするマニュフェストを訴え、共産党の組織票を超えました。
やや共産党の内部情報になります。共産党が小袋成彬を擁立するか、どうかは公示日ギリギリまで話し合われていました。4月24日の段階で「あり得る」と言われていて、実現すれば共産党の組織票が小袋成彬に流れていたと思われます。実現しなかった理由は、何らかのマニュフェストで、共産党の方針と反りが合わなかったためです。加川義光は急遽の出馬だったのです。
いま外国人を「害国人」と書くポストがX等のSNSで繰り返し投稿されています。それに感化された人もいるのでしょうか。排外主義者と化した人々はさいたま市にも多数いたようです。ただし排外主義者同士の競争、同じ選挙に二名の排外主義者が立候補してしまった、このことで票が割れ、排外主義者は当選しませんでした。その代わり、清水勇人という既得権益が当選を果たしました。この事実を鑑みて、排外主義者が増えることは、かえって既得権益を盤石にすると思いました。
外国人の生活保護を即時撤廃すれば、在日外国人が本国に帰るという考え方は全く正しくなく、賛成できません。生活保護を受けられない日本人が、日本で何をしていますか。オンラインゲームですか、確かに今は世界中で日本のオンラインゲームが遊ばれているから、ギークが日の丸を背負う時代ですが、それだけでしょうか。日本人の排外主義者は、全く知恵がありません。その証拠に、投票先が二つに枝分かれすると票も枝分かれしちゃうじゃないですか、何をどうしたらいいかブレーンストーミングしてない立候補者と有権者だから票がシンプルに割れるんですよ。真面目にやってくださいよ、そういう主張をするのは一歩譲って構わないから。
今回のさいたま市長選挙では、悪い政治家が共食いして終わりました。外国人問題が選挙のテーマやジャーゴンになることが如何に民主主義を脅かすか、警鐘を覚えて貰いたいです。
在日外国人へのボランティア活動をしてきた人々のノウハウや、交流のコミュニティに関心を持ってもらう工夫をすれば、外国人をどうしたいかによらず、合理的な判断を多くの有権者ができるようになるはずです。口先で「外国人を追い出す」と言っている政治家がスカンされれば、本当に追い出して欲しい人も助かると思いますよ。まず有権者が賢くならなければ。

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